SF

【千文字】ドント・ルック・アップ - とても笑えるんだが、俺たち笑ってる場合じゃないんでねえの?

アダム・マッケイという作り手が大好きだ。彼の作品は知的で、悪辣で、義憤に燃えていながらもバカバカしい。年の瀬にそんなマッケイの新作がNetflixで配信された。 リーマン・ショックの内幕を描いた『マネーショート』、元アメリカ副大統領ディック・チェ…

【千文字】マトリックス レザリクションズ - 乗り気じゃない続編をそれでもなぜ創ったか

※多少のネタバレを含むので鑑賞後を推奨します。 そもそも「18年も月日が過ぎた今、マトリックスの続きを作る必要があるのか?」という疑問があった。その答えは「NO」だ。わざわざ大金かけてまで作る必要はなかっただろう。 だが、この『レザリクションズ』…

DUNE デューン 砂の惑星【千文字レビュー】

フランク・ハーバート著『DUNE 砂の惑星』。 ハリウッド長年の悲願であり、特大級な曰くつきの事故物件である。 やるからにはハリウッド最大規模級の予算が要るこの一大叙事詩。そこへ、そろそろデヴィッド・リーン症候群を発症し始めているドゥニ・ヴィルヌ…

フリー・ガイ【千文字レビュー】

『フリー・ガイ』、これが意外と今年のダーク・ホースかもしれない。 ゲームの世界が舞台でライアン・レイノルズがそのNPC(モブキャラ)を演じる。企画を聞いただけで、ある程度おもしろいんだろうとは予想がつく。でも、ありがちな話だし、ヒットはあって…

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結【千文字レビュー】

かれこれ5年ほど前。Queenの『Bohemian Rhapsody』に乗せて、一目で一発K.O.なハーレイ・クインが暴れ回る。そんな予告を見て、楽しみに『スーサイド・スクワッド』待っていた。そう、あの惨劇からもう5年…。 色んな紆余曲折を経て、スーサイド・スクワッド…

竜とそばかすの姫【千文字レビュー】

サイバースペース上の仮想現実、ジブリ系譜のファンタジー、日本の牧歌的田舎風景を混ぜ合わせる。これまでの細田守作品で描かれてきた要素を全て詰め合わせた集大成、あるいは幕の内弁当。それが『竜とそばかすの姫』だ。実験的内容だった『未来のミライ』…