2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

フリー・ガイ【千文字レビュー】

『フリー・ガイ』、これが意外と今年のダーク・ホースかもしれない。 ゲームの世界が舞台でライアン・レイノルズがそのNPC(モブキャラ)を演じる。企画を聞いただけで、ある程度おもしろいんだろうとは予想がつく。でも、ありがちな話だし、ヒットはあって…

ワイルドスピード JET BREAK【千文字レビュー】

「もうワイスピとトム・クルーズは、あと宇宙に行くくらいしかやること残ってないよなー」 そんな与太話が現実と化した、悪魔的な一本と言えるだろう。 ワイスピ シリーズはいつだってバカ・カーアクションの自己ベストを更新し続けてきた。すでに前作の時点…

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結【千文字レビュー】

かれこれ5年ほど前。Queenの『Bohemian Rhapsody』に乗せて、一目で一発K.O.なハーレイ・クインが暴れ回る。そんな予告を見て、楽しみに『スーサイド・スクワッド』待っていた。そう、あの惨劇からもう5年…。 色んな紆余曲折を経て、スーサイド・スクワッド…

ミークス・カットオフ ケリー・ライカート特集【千文字レビュー】

『ミークス・カットオフ』はケリー・ライカートには珍しく非=現代劇。それも西部劇だ。 西部を目指してやってきた入植者の一行。三組の夫婦・家族が馬車を引きながら茫漠たる荒野を渡り歩いていく。案内人を務めるミークという男は明らかに怪しい。彼が2週間…

リバー・オブ・グラス ケリー・ライカート特集【千文字レビュー】

ケリー・ライカートの映画の登場人物は、いつだって「ジリ貧」だ。 その特徴は自主制作した長編デビュー作『リバー・オブ・グラス』の時点からすでに見てとれる。 結婚して子供も三人いる専業主婦のコージーは、退屈な現実からの「映画みたいな」逃避行を心…

フィアー・ストリート Part 2: 1978【千文字レビュー】

Netfixが送る、三週連続配信されたホラー三部作『フィアー・ストリート』 2作目に当たる『1978』は前作から16年遡り、「ナイトウィング」というキャンプ場で起きた大量殺人事件が描かれる。前作は90年代らしい節操のないホラー映画だったが、今回は舞台が70…

竜とそばかすの姫【千文字レビュー】

サイバースペース上の仮想現実、ジブリ系譜のファンタジー、日本の牧歌的田舎風景を混ぜ合わせる。これまでの細田守作品で描かれてきた要素を全て詰め合わせた集大成、あるいは幕の内弁当。それが『竜とそばかすの姫』だ。実験的内容だった『未来のミライ』…